■デザインルール
<配線ルール>
クリアランス、コーナー処理、レイヤー、優先順位、トポロジー、ビアサイズおよび形状、パターン幅
<マニュファクチュアリングルール>
鋭角コーナー、最小アニュラ・リング、ペーストマスク、ポリゴン接続スタイル、内層パワープレーンクリアランス、内層パワープレーン接続スタイル、ソルダーマスク
<ハイスピードルール>
スタブ長(デイジーチェーン)、パターン長の最短/最長、等長配線コントロール、ビア数、平行線長の制限、SMDパッドとビアの処理
<その他>
未結線ネット、ショートサーキット
■ティアドロップ
セレクトされたパッドとビアに対してティアドロップを自動で発生させることができます。
■編集可能なポリゴンプレーン
編集可能なベタエリアを自動で作成することができます。この機能によって指定されたエリアを、オブジェクトに対して規定されたクリアランスを保ちながらベタまたはメッシュパターンによって塗りつぶしを行います。
■レイヤータブ
レイヤータブによるレイヤーの切り替えが可能です。
■入力フォワード&バックアノテーション
フォワードアノテーションによって回路図の接続変更をアドバンスト PCB 98に反映させ、バックアノテーションによってPCB上で変更された部品番号を回路図に反映させることができます。
■クロスプロービング
サーバー間でアイテムを相互に参照する機能。例えば、Protel Schematic 98で部品を選択すると、Protel PCB 98上でその部品が検索されます。
■アレイプレースメント
オブジェクトを、直線または円形に連続配置する機能。各オブジェクトの間隔、角度はProtel PCB 98が持つ分解能で設定可能、またオブジェクトのリファレンスは自動的にインクリメントされます。
■グローバル編集
各オブジェクトの属性を、定義された条件をもとに一括で変更する機能。例えば、パッドのサイズを変更する場合、パッド径が同じ、ホールサイズが同じ、ネットが同じ、などの条件によって適合するオブジェクトすべてに変更内容を反映させることができます。
■DRC
ルーティング過程におけるオンラインDRCと、ネットクラス/コンポーネントクラスのサポート。チェック可能な項目として、導体間のクリアランス、パターンの最小/最大幅、ショートサーキット、未結線ネットなど。
■プロッティング
専用のHPGL出力が可能です。他のデバイスはWindowsに依存されます。
■自動配置
ユーザーによる配置ルールの設定が可能な、AIベースの自動配置。
■Add-ONサーバによる機能の追加
Protel社製、もしくはサードパーティー社製のAdd-Onサーバーによって、機能を追加することができます。
■EDAクライアントおよび標準装備のサーバ
概要:クライアント/サーバーに基づく、複数のツールの総合環境の提供。
カスタマイズ:メニュー、ツールバー、ショートカットキーのフルカスタマイズが可能。OLEをサポートする高機能なClient BasicをClient Pascalの2種類のマクロ言語を標準装備。
テキストエキスパート:Client Basic、Client Pascal、CUPL、HDL、ABEL、VHDL、VERILOG、EDIF2.0、OrCAD/PLD、HP/EEsof、Protelレポートフォーマットの記述ルールをサポートして色分け表示する、EDAテキストワークに特化した機能を持つテキストエディタ。
表計算:マイクロソフトエクセル4.0相当の機能を提供。エクセル4.0ファイルコンパチブル。カットアンドペーストまたはファイルによりEXCELや1・2・3との間でのデータのやり取りが可能。部品表ウィザードにより、部品表を瞬時に表示。
チャート:8種類のフォームによるグラフ表示。アドバンストプレースによる自動配置の推移をダイナミックにグラフ表示可能。
■データサイズ
100インチ×100インチのワークスペース
■レイヤー
シグナル×16層、内層プレーン×4層、メカニカル×4層、ソルダーマスク(トップ、ボトム)、ペーストマスク(トップ、ボトム)、シルクスクリーン(トップ、ボトム)、ドリルレイヤー、システムで使用されるレイヤーとして8層
■分解能
1/1000mil、1/1000度の回転角度
■ 配置オブジェクト
<トラック>
幅1〜9999mil、任意のレイヤーに配置可能
<アーク>
幅1〜9999mil、1/1000度単位、任意のレイヤーに配置可能
<パッド>
直径1〜9999mil、形状は丸、四角、八角形で異なるXYサイズを定義することによって、長円、長方形が可能、また、スルー、ノンスルーの定義が可能
<ビア>
直径1〜9999mil、接続レイヤーとしてマルチ、および任意のレイヤーペアの定義が可能
<フィル>
任意のレイヤーに配置可能
<テキスト(ストリング)>
文字高36〜4000milの間で設定可能、1ブロック32文字まで、3種類のフォント
<その他>
スペシャルストリング、ディメンション、コーディネートマーカ
■入力ファイル
Auto Traxファイル、DOS PCB3ファイル、DXFファイル、ガーバーファイル(RS-274D、RS-274X)、Protel
PCB 2.8(ASCII、バイナリ)
■ 出力ファイル
DXFファイル、Hyper Lynxファイル、Protel PCB 2.8ファイル(ASCII)、ガーバーファイル(RS-274D、RS-274X)、エクセロンファイル
※CAM出力はインチとミリの選択が可能です。
Protel PCBレイアウト
WizardはEDAサーバとして供給されています。
Protel PCB 98のWizardの多くはEDAクライアントのサーバとしてインストールされています。EDA/クライアントのサーバはEDA Serverダイアログを使ってインストールの状況を確認したり、また追加や削除の操作を行います。個別に供給されるWizardやユーザが作成したWizardもこのダイアログボックスを使ってインストールする事ができます。
Protel Advanced PCB 98の主な特長
Making Electronic De sign EasyTM
容量に制限の無い0.001Mil分解能の32Bitデータベースと
ネットクラスベースのオンラインDRCを備えた、
Protel Advanced PCB 98は、プロテル デザインシステムのコアとなるPCBデザインツールです。
0.001Milの分解能、オンラインDRC、自動ベタ塗りなどの基本的な機能だけでなく、
EDA/Client によるユーザーインターフェイスのカスタマイズ、
及びアドバンストスケマティックとの統合など、さまざまな機能が実現されています。
■ 同時にオープンできるPCBファイルや、基板上に配置可能な
オブジェクトの数に制限はありません。
■ ガーバーファイルを読み込み、データの確認や編集を行うことができます。
またDXFの入出力機能により、機械系CADとのデータのやりとりを行うことができます。
■ 任意のエリアを、パッドやトラックなどのオブジェクトとのクリアランスを確保しながら
塗りつぶすことができます。また、作成されたベタエリアを編集することも可能です。
■ 任意に選択されたパッド/ビアに対して、自動的にティアドロップを
作成することができます。この機能によって、小径ビアのみティアドロップを
つける作業も簡単に行うことができます。
■ 同じ性格のネットをグループ化するネットクラスがサポートされ、ネットクラス
に対してデザインルールを定義することができます。また、オンラインDRC
によって定義されたデザインルールを元に常時デザインのチェックが行われます。
■ 基板外形の作成、フットプリントの作成などの作業に対し、ウィザードが
用意されており、デザインに要する時間を短縮することができます。
■ CSDK(Client/Server Development Kit)が供給されており、ユーザー自身が
Delphiで作成したウィザードやその他のツールを簡単に組み込むことができます。
CPU: Pentium 以上
Memory: 32MB以上
HDD: 空容量50MB以上
OS: Win95 /NT4.0
Video: 1024×768以上
Protel Advanced PCB 98
SMT基板のためのインテリジェントグリッド
SMT部品として多様されるQFPパッケージの端子は、ミリメートルピッチで配列されており、一般に使用されるインチを基準としたピン間2本(20mil/0.508mm)やピン間3本(12.5mil/0.3175mm)のグリッド上には乗りません。この為QFPパッケージの端子の中央に配線を接続する事をあきらめるか、頻繁にグリッドを切り替えるなどの操作が必要でした。これに対してProtel PCB 98では、このようなオフグリッド端子を自動的に認識し、このオフグリッドの端子上にローカルなグリッドを自動発生させる事により、グリッド上の端子と同じように配線することが出来ます。このオフグリッド端子の為のローカルグリッドをインテリジェントグリッドと呼んでおり、ピン間2本や3本に設定した通常のグリッドと同じように、配線を引き込みます。これにより設計者は、端子数の多いQFPパッケージに対しても、容易に配線を行うことができます。
各種ウィザード
基板外形の作成は、慣れた人でも手間取る作業の一つです。Protel PCB 98には、ダイアログボックスの問いに、順に答えていくだけで基板外形を作成する事ができる、ボードWizardが用意されています。また部品の作成は正確さが要求され、集中力を維持する事が要されます。特にピン数の多いQFPパッケージは一つの部品に一時間近くかかってしまう事があります。このような作業の省力化の為に、コンポーネントWiz
ardが用意されており、手間のかかる部品作成作業を簡素化する事が出来ます。
自動ベタ塗り機能
プリント基板は年ごとに密度が上がってきている事に加え、回路の高速化などにレイアウトに高い技術が要求されてきます。Protel PCB 98には、これらの難しい基板の設計を容易にする、多くの優れた機能が備えられています。例えばこの自動ベタ塗り機能もその一つで、高速化にしたがって発生するノイズを最小限に押さえる事が出来ます。この機能は、設計者が任意に作成したエリアの中を、異なるネットのパッドやトラックのとクリアランスを保ちながら塗りつぶすもので、広い面積のグランドネット周辺を埋め尽くす事でインピーダンスの低下とシールド効果によりノイズの発生を大幅に低減する事が出来ます。このベタエリアの外形には円弧を使用する事ができ、一度塗りつぶしたベタエリアを修正する事も容易です。
配線モード
90度、45/90度、自由角度、円弧の4種類の配線モードを備えており、配線中にShift+スペースバーを押すだけで切り替えることができます。また、配線中のグリッドや単位の切り替え、パターン幅の変更なども簡単に行うことができます。
アドバンストルート 98による自動配線
別売のアドバンストRoute 98との連携により、難易度の高い基板の自動配線が可能です。レイアウトの状態にあったストラテジーが自動的に選択され、高密の基板においても高い結線率で自動配線を行うことができます。また、この自動配線は、Protel PCB 98のウィンドウ内で行われるため、Protel Route 98との間でのデータの受け渡しは必要ありません。
Protel Advanced PCB 98が備える基本機能
EDA/Clientにより、統合
環境と豊富な
機能を提供する。
Protel Advanced PCB 98は、他のプロテル製品と同様に、「EDA/Clientのサーバモジュール」としてデザインされており、プリント基板のレイアウトを、Protel Schematic 98
や他のさまざまなツールを含めた統合環境の中で行う事ができます。このEDA/クライアントによって提供される統合環境や機能についてはProtel Advanced Schematic 98の説明の中で詳しく取り上げられていますので、ここでは説明を省きます。EDA/クライアントは、Protelの新しいEDAツールの共通のプラットホームとして開発されたもので、Protel Advanced PCB 98などのEDA/クライアントのサーバとして動作するEDAツールの全てに対して、同様に高度な機能が提供されます。
Protel Advanced PCB 98は今までにない、新しいプリント基板設計へのアプローチを可能にします。Protel Advanced PCB 98では、初心者及びスキルの高いエンジニアの双方をサポートする対話編集機能や自動機能をフレキシブルなユーザインターフェイスからアクセスする事が出来ます。また新たに開発されたデータベースにより大幅な高速化と、さまざまなデザインパラメータによるPCBレイアウトのコントロールが可能になりました。このProtel Advanced PCB 98はプロテルデザインシステムのコアを成すツールとして、設計業務の自動化と統合化を実現します。
優れた操作性
Protel PCB 98はユーザーフレンドリーでWindowsに準拠した編集操作が可能です。属性の変更を行う場合には、単一のオブジェクトに対してだけでなく指定された条件に合致する複数のオブジェクトに対して一括処理を行う事が出来ます。またProtel PCB 98のユーザーインターフェイスは今日の要求に沿い、直感的で分かり易くまとめられています。覚えやすくて使いやすい、洗練されたユーザーインターフェイスを備えたPCBツールであると言えます。
ルール・ドリブン型PCBレイアウトツール
Protel PCB 98は、豊富なデザインルールによるコントロールが可能なPCBレイアウトツールです。オンラインでのレイアウトの監視により、設計中に発生しうる人為的なエラーの発生が回避できるだけでなく、詳細なデザインパラメータを用いた自動設計が可能になります。また21種のデザインルールがサポートされており、クリアランス値等の製造品質を保つ為のルールの他。インピーダンスコントロールの為のルールも用意されています。特に高速回路に対するデザインルールが充実しており、平行線長の制限や等長配線ルールがサポートされています。
オンラインでのネット照合による接続性の維持
Protel PCB 98では読み込まれたネットリスト(ロジカルネット)と、実際の配線パターン(フィジカルネット)との照合が常時行われています。意図するしないにかかわらず、なんらかの理由で配線が除去された場合には必ず、瞬時にラッツネストが復元します。また、ガーバ入力機能によって配線層にグラフィックを読み込んだ場合にも、配線パターンとして認識され、ラッツネストは消去されます。またオンラインでのデザインルールチェックにより、違反があれば即時に警告が行われます。Protel PCB 98では。このインテリジェントな機能の導入により、従来のPCBレイアウトツールではなかった、柔軟性と高い信頼性を両立させています。
ティアドロップの自動発生
従来からティアドロップは片面基板の補強のために使用されてきましたが、多層基板においても切断事故の起こりやすい小径ビア部分を補強する用途にも使用されます。Protel PCB 98には選択されたパッドとビアだけに自動でティアドロップを発生させる機能が備えられています。
寸法や座標値の自動発生
基板サイズなどを指示するための寸法線と寸法、さらに部品位置を指示する場合などに便利な座標値をPCB上の任意の層に自動的に発生させることができます。インチ/ミリのいずれも使用可能です。
さらに、配線編集機能や表示の速度などの基本性能と、信頼性の向上が実現され、今までのProtel PCB には、何百万円もする高価なCADと比較すると、機能の多少よりも安価なゆえの「たよりなさ」が残っていましたが、このProtel Advanced PCB 98ではこれが一気に払拭され、ハイエンドのシステムを感じさせる基本性能と信頼性が得られています。
Protel Advanced PCB 98では、 AdvancedSchematic 98や Advanced PLD 98と同様、32ビットEDAクライアント環境による高性能化が実現されています。
Protel の PCB ツールに限らず、現在のPCBレイアウトシステムは解決しなければならない、いくつかの課題を抱えており、多くのベンダーがそれぞれ異なったアプローチにより解決を試みています。このProtel Advanced PCB 98では、従来より期待されていた、配線編集におけるオフグリッドパッドに対する引き込み処理と、オンラインでのネット照合が実現され、高密度なSMT基板に対する配線時間を大きく削減できます。
SMT基板の為のインテリジェントグリッド
SMT部品として多用されるQFPパッケージの端子は、ミリメートルピッチで配列されており、一般に使用されるインチを基準としたピン間2本(20Mil/0.508mm)やピン間3本(12.5Mil/0.3175mm)のグリッド上には乗りません。この為QFPパッケージの端子の中央に配線を接続する事をあきらめるか、頻繁にグリッドを切り換えるなどの操作が必要でした。これに対してProtel PCB 98では、このようなオフグリッド端子を自動的に認識し、このオフグリッドの端子上と端子間の中央にローカルなグリッドを自動発生させる事により、グリッド上の端子と同じように配線する事ができます。
このオフグリッド端子の為のローカルグリッドをインテリジェントグリッドと呼んでおり、ピン間2本や3本に設定した通常のグリッドと同じように、配線を引き込みます。これにより設計者は、端子数の多いQFPパッケージに対してもオフグリッド部品である事に最後まで気づくことなく、配線を終える事ができます。
オンラインでのネット照合による接続性の維持
他のインテリジェントなPCBエディターには無いProtel PCB 98の特長の一つとして、ネットの無い配線の取り扱い機能があります。これはガーバ入力されたものを配線パターンとして使用できる事を意味する大変重要な機能の一つです。しかしこの機能は両刃の刃で、高性能なネット照合機能が無いと信頼性を低下させる原因になります。従来のProtel PCBではプリルートという方法で、実際の配線パターン(フィジカルネット)と回路図に基づいたネット(ロジカルネット)の照合を行っていましたが、Protel PCB 98はオンラインで常時このネットの照合を行っています。意図するしないにかかわらず、なんらかの方法で配線を消去した場合には必ず、瞬時にラッツネストが復元します。これにより、Protel PCB 98は他のインテリジェントなシステムには無い配線入力の柔軟性と、高い信頼性を併せ持った高性能なツールに進化したと言えます。
いかにアプリケーションが高機能であってもその機能が使いにくければ効率良く設計を行うことはできません。Protel Advanced PCB 98ではPCBレイアウトの専門化以外の方にも使用していただくことを想定しており、PCB専用の機能を持つパネルやタブを使ったユーザーインターフェイスが用意されています。
ブラウザパネル
ブラウザパネルは、フットプリントライブラリ及びPCBワークスペース上に配置されているプリミティブを容易にナビゲートできるように、用意されている機能です。パネルは複数のパートに分かれており、テキストデータだけでなくPCBレイアウトやフットプリント形状などのグラフィカルなデータの表示が行われます。
ブラウザパネルのPCBレイアウトを鳥瞰図表示するためのウィンドウは、PCBレイアウト全体に対する現在の作業領域を確認するとともに、マウスの操作によって目的のエリアにすばやく画面の移動を行うことができ、他にもPCBレイアウトの一部を拡大表示することもできます。また、表示アイテムを、ライブラリー、ネット、コンポーネント、ネットクラス、コンポーネントクラス、バイオレーション(エラー箇所)に切り替えることによってPCBドキュメントの情報を確認し、JumpやEditのボタンによって目的のオブジェクトへジャンプ、編集を行うことができます。
Magnifierボタンを押すと、PCB上のマウスのカーソル付近が拡大表示される。
PCBドキュメントウィンドウの左下に表示されるレーヤタブをクリック
するだけで、瞬時に目的の層に移動する事ができる。
レーヤタブ
配置や配線作業は頻繁にアクティブレーヤ(作業層)を切り換えながら行います。従来のショートカットキーやレーヤウィンドウに加え、新たに設けられたレーヤタブを使用して、作業層を切り換える事ができるようになりました。
プリント基板上のネットではいろいろな種類の信号が取り扱われ、それぞれ要求される電気特性が異なります。Protel Advanced PCB 98をはじめ現在の進化したPCBエディタでは、それぞれのネットに要求される電気特性を、DRCパラメータとして与える事により、要求が満足されているか否かを自動的にチェックする事ができます。しかし、近年デジタル回路は急速に高速化して来ており、アナログ回路に於いても従来より高品質が要求されてきています。Protel PCB 98ではこれらの要求に対応する為に豊富なDRCパラメータを用意するだけでなく、増大したパラメータを、個々のネットではなく同一要求を持つネットをグループ化して付加する事のできる「ネットクラス」機能をサポートし、パラメータ入力の省力化を実現しています。
ここに登録された項目と、設定されたパラメータはDRCで使用
されるだけでなく、自動配線時にも使用される。
Protel Advanced PCB 98には近年特に要求の多い、高速回路のための特性の確保と、ローノイズ設計のための豊富な機能が備えられています。
ここでは主に、From-Toエディタと等長配線機能、内層分割等のグランド処理機能を実例により紹介します。今までこのような機能は、ハイエンドのCADシステムにしか存在しませんでしたが、進化したこのCADツールにはベーシックな機能のひとつとして標準装備されています。
From-Toエディタと等長化機能
高速回路では配線パターンで生じる、反射や遅延等による伝送特性の劣化が問題視されます。このような問題を最小限に押さえ、回路の動作に対する弊害を防止する為の有効なテクニックとして、一筆書き配線と、等長配線があります。Protel PCB 98では、From - To エディタと等長化機能を使用する事により容易にこの問題を解決する事ができます。
クリチカルなデータバスの配線の長さを合わせて、データの遅延による影響を回避する場合、まずデータバスをDATAというネットクラスに設定した後、このDATAクラスの等長化の精度と冗長部分の形状を設定する。
From-Toエディタと電源/グランド配線
デジタル/アナログ混在回路や微小信号を扱う回路においては、ノイズの低減ためグランドと電源の引き回しが非常に重要になります。このような場合、両面基板においてはFrom-To エディタ、多層基板では豊富な内層設計支援機能が役立ちます。
ノードタイプの定義に基づき、ネット内の接続順が自動的に決定されて表示される。これはドライブ側をSouce、終端側をTerminaterに設定してDaisy Mid-Drivenを起動した状態。
Star Burstでは、一点アース形状のラッツネストに自動的に貼りかえる事ができる。
ルールを設定した後Equalize Net Lengthsを起動すると自動的に等長化される。通常は矩形によって冗長性を持たせるが、輻射(放射)ノイズを低減したい場合には円形を用いる。しかしこの場合には、スペースの余裕が必要になる。
ノードの接続順は、指定されたトポロジによって自動的に設定されるだけでなく、任意に変更する事ができる。
複雑な内層分割も輪郭を記入するだけで可能な上、強力なデザインルールで常時監視されています。内層を複数の電源やGNDに分離する他、単一のGNDを表面層と内層に分けて配線する事も容易です。内層に接続されたパッドはアートワーク・イメージと同じサーマル形状で表示されます。
From-Toエディタにより、電源を供給しているGNDと、端子処理の為のGNDを分離し、それぞれに適したルールを割付ける事ができる。
端子処理の為のグランドを内層に落さず表面で接続する。
内層設計画面。上の図は円内
のレイアウトを拡大表示。
このWizardでは、あらかじめ用意されたひな形から選択する以外にも単純な四角形のボード形状であれば、縦横のサイズを入力することによって簡単に作成できます。また、任意に作成したボードをひな形として登録しておくことも可能です。
ボードWizardと、コンポーネントWizard の動作。
ここで入力された内容が、基板レイアウト下部のタイトルブロックに表示されます。
4.基板の層数を選択
シグナル+内層プレーンの数を選択
5.ビアの選択
使用するビアの種類を選択します。スルーホール(貫通型)、もしくはブラインド/ベリッドビア(埋め込み型)が使用できます。
6.設計ルールの選択
主要な使用部品と
配線ルールを選択
プリント基板設計では、単純な作業についても寸法精度が要求されたり、精密な繰り返し作業のために長時間の集中力が必要になります。これらの設計者にもたらされる負担を軽減するための解決策がProtel Advanced PCB 98に組み込まれたウィザードです。
コンポーネントWizard
部品の作成は正確さが要求され、手間取る作業のひとつです。ことにピン数が多く、特に高い精度が要求されるQFPパッケージではひとつの部品に1時間近くもかかってしまうことがあります。また製造基準に合わせて何種類も必要になる場合があります。コンポーネントWizardは、このような時間のかかる作業を、ダイアログボックスに数値を入力するだけの、ほんの数分の手間に置き換えることができます。
国内向けのローカライズ。
日本語オンラインヘルプ
Protel PCB 98に付属している英語のヘルプファイルは全て日本語に翻訳され、無償で添付されています。このヘルプには印刷されたマニュアルの内容が全て含まれているため、Protel PCB 98に含まれているほぼ全ての英文のドキュメントが日本語化されていることになります。
ドキュメントウィンドウに表示されたコンポーネントフットプリントト
9.設定終了
Finishボタンをクリックする。
自動的にドキュメントウィンドウが開き、フットプリントが表示されます。
Protel 98 family
Protel Advanced PCB 98
32ビット/容量無制限のデータベース
ガーバーファイルとDXFファイルの読み込み
編集可能な自動ベタ塗り機能
任意のパッド/ビアに対してティアドロップの自動作成
ネットクラスのサポートとオンラインDRC
各種ウィザード
Delphiによって作成したウィザードの組み込み
Protel Advanced PCB 98
Protel Advanced PCB 98
ボードWizard
ボードウィザードは、基板外形、設計ルール、タイトルブロックなどのこれからプリント基板を設計するときに必要な前段階の処理を行うウィザードです。その機能を紹介しましょう。
その他のウィザード
Protel PCB 98 には、これ以外にも部品表作成ウィザードが用意されています。さらにCSDKを用いて自分で作成したウィザードを組み込むことができます。
3.タイトルブロック情報の入力
Protel Advanced PCB 98
Protel の高機能 PCBエディタ。
Protel Advanced PCB 98
Protel Advanced PCB 98
| Altium (旧Protel)専門店 | | Altium と歴代 Protel PCB ツール | | Protel 2004 | | Protel 進化論 | | Protel から Altium Designer へ |
Altium, Protel, DXP, Design Explorer, nVisage, P-CAD, TASKING, Accolade,
CircuitMaker, CAMtastic,
Situs Topological Autorouting とそのロゴは Altium
Limited もしくは、その子会社の商標または登録商標です。
OrCAD, OrCAD SDT, OrCAD Capture, OrCAD Layout はCadence Design Systems,
Inc.
の登録商標です。